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【Just SCENE】春の大阪ダービー
前半開始2分、目の前でウィル・ゲニアがトライ。フレームアウトしそうになった雄叫び。

【Just SCENE】春の大阪ダービー

松本かおり

 4月12日、レッドハリケーンズ大阪ー花園近鉄ライナーズの「大阪ダービー」撮影のため、初のヤンマースタジアム長居へ。
 ふだんは関東での撮影が多く、まだ行ったことのない競技場がたくさんある。
 同じ長居公園内には「ヨドコウ桜スタジアム」もあり、こちらには2023年秋、セブンズ五輪予選の撮影で来ていた。

 この日公園では陸上大会やJリーグの試合(セレッソ大阪ー鹿島アントラーズ)もあったし、とにかく広いので、サイクリング、散歩やお花見をする人、ランナーもたくさん。
 青空と満開の桜、ホストのレッドハリケーンズが配布した赤いホッケージャージを着ている人などで色鮮やかだった。

 試合前の時間に会場周りを撮影に行くことは多いが、「撮らなきゃ」という気持ちよりも、この日は自然と楽しんで撮りたくなる場面が多かったように思う。

 当日撮影した中から未使用写真をいくつか掲載します。

はじめてのヤンマースタジアム長居。東京では桜が散り始めていたので、またみられて嬉しい。

選手が会場に到着。笑顔でファンとタッチするのはレッドハリケーンズの1番、坂本洋道選手。
試合まで過ごす時間も楽しげ。
1本100円!1人5本までとのこと。
スタジアムは外から見ても、中に入っても、大きく、広い。天井も高く、選手入場ゲートも立派で、テストマッチのような荘厳さがあった。
ライナーズの選手はふた手に分かれて花道キッズとタッチ。迫力の表情のクーパーとグータッチ。
両チームメンバー外の選手たちがテーブル席に座っているのも、どこか新鮮。普段は固まって座っているので。
トップ写真にしたゲニア選手の雄叫びの数秒前、トライの瞬間。
10番ウェイド・クーパー選手の、先の先まで道筋が見えているような動き。
ボールパーソンはレッドハリケーンズアカデミーの子どもたちが務めた(とアナウンスしていたと記憶)そうなのだが、ナイスキャッチが多く、観客からも拍手が起こっていた。
この日はD2最多入場者数を更新。12,452人。
ゴール裏には「レッファミみんなでトライシート」という座席あり。カメラマンが普段いる場所と同じ。テーブルつきは珍しい気がする。ジャージを見るとライナーズファンの方も多くいて、応援合戦も起こっていた。
ハーフタイムには麻倉未稀さんがLIVEで「HERO」を熱唱。
ハーフタイムでは、レッドハリケーンズが大阪市内の全24区と連携協定を締結したことも報告された。背番号の上に区名が書いてあるのだが、背番号ごとにその区は決まっている。たまたま自分の出身地だったら嬉しいだろうな。
後半、レッドハリケーンズが猛追。25分には5点差に迫る。ゴール前で突破を図る14番の茂野洸気選手。


 開始直後にゲニア選手のトライ(彼のインターセプトからのトライは長崎でも見た)を撮れて、上々の出だしだったものの、この日3トライを挙げ大活躍のWTB江川剛人選手のトライ時は全部逆サイドにいた。「あぁ…」と思いながら遠ざかる背中を撮った。

試合後、記者に囲まれる江川選手。ミックスゾーンを通るクーパー選手にいじられる。

 江川選手の取材記事はこちらより。はにかむような笑顔が印象的だった。

 12時キックオフの試合だったので、終わった後もまだまだ外は明るく、公園で昼寝している人も。
 ホストのレッドハリケーンズが負けたので(31-48)、会場内は残念なムードもあったかもしれないが、おだやかな春の空気の流れる中、幸せな気分で帰路に着いた。


撮影・文◎松本かおり
フリーランスのフォトグラファー。都立駒場高校→専修大学文学部卒。中・高はバスケ部。大学1年時、所属のサークル「専大スポーツ」でラグビーと出会う。大学4年時の2010年、『ラグビーマガジン』にアルバイトで入り、約14年間専属のような形で撮影、編集に携わる。現在は『Just RUGBY』を中心に撮影。使用機材はCanon。

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