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【ラグビー日本代表と征く欧州2024/DIARY⑦】「勝つ準備はできている」。ウルグアイ戦前日、初先発のSO松永拓朗はいい表情
リーグワン2023-24で、SOでの先発は1度だけ(東芝ブレイブルーパス東京)。松永拓朗は自然体でウルグアイ戦へ。(撮影/松本かおり)
2024.11.16
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【ラグビー日本代表と征く欧州2024/DIARY⑦】「勝つ準備はできている」。ウルグアイ戦前日、初先発のSO松永拓朗はいい表情

田村一博

 前日の寒さはどこへ。
 11月15日のシャンベリー(フランス)は10度超え。青空が広がり、気持ちのいい一日だった。

 哲学者のジャン=ジャック・ルソーが数年間暮らした家がホテルから30分ほどの場所にあると聞いたので行ってみる。
 山道を登るハードさも、澄んだ空気に癒された。

 日本代表は午後、ウルグアイとテストマッチを戦うシャンベリー・サヴォワ・スタジアムでキャプテンズランをおこなった。
 2023年に完成した同スタジアムは、立席を入れて6000人台の収容人員。地元クラブ『SOC RUGBY』の本拠地でもある。

好天のシャンベリー。スタジアムからも壮大な景色をみることができる。(撮影/松本かおり)


 好天に恵まれたこの日は遠くに壮大な山々が見えて、シャンベリーの街のロケーションの素晴らしさをあらためて実感できる。
 グラウンドは人工芝。少し固めの感触だった。

 トンガ代表とのアタック&ディフェンスや、強度の高い練習を重ねてきた1週間の締めくくりは、1時間足らずの軽めのトレーニング。
 チームランを終えた松永拓朗は、「準備もできているし、(周囲との)コミュニケーションも取れているので(試合が)楽しみです」と話した。

 立川理道主将が怪我でチームを離れたため、ウルグアイ戦は10番を背負う。日本代表3キャップ目で初の先発。緊張して当然も、超速ラグビーの理解度は進んでいる。描いている勝利へのプランを「自分で体現するだけ」と言う。

 ゲームキャプテンを務めるSH齋藤直人とは密に連係をとってきた。映像を一緒に見ながら、「(ゲームの)シナリオを考えてきました」。
「こういう時は、どういうサインプレーを使う。このエリアではどうアタックする。ビデオを見ながら話してきたので、思い描いていることを最初から出していきたいです」

いい緊張感。中央はWTBで先発する濱野隼大。(撮影/松本かおり)


 自分の強みである、「ボールを動かし、テンポを上げてアタックする」プレーで勝負する。
 そのためには、早くセットし、コールすることが大事だ。誰にボールを渡すのかを明確にすることでハンドリングエラーも減る。

 対戦相手のウルグアイを、「フィジカリティが強いチーム。そしてアグレッシブに攻めてくる」と見る。そんな相手に、「接点でも対抗し、スピードで勝ちたい」。

 ジャッカルを執拗に狙ってくる相手にスキを見せてはいけない。
 ブレイクダウンへの仕掛けのはやさで勝つことも超速ラグビー。勝利への道筋は見えている。

 為房慶次朗は3番で先発する。直近の3試合はベンチスタートだったが(オールブラックス戦はメンバー外)、先発でも途中出場でも「試合に出る点では同じ。気持ちは変わらない」と言う。

 前週のフランス戦では、「世界トップレベルのチームを相手に戦い、重量級フォワードのパワーと、肉体的な強さを直に感じ、もっとフィジカリティの強さを高めないといけない」と感じた。
 ボールキャリーの際、「フランスのタックルが重く、あまりゲインできなかった」。改良のため、個人的に練習している。

 スクラムはジャパンハイトにこだわって組む。
 世界のどこよりも低く、がキーワードだ。膝を地面すれすれの位置で保ち、相手に関係なく、自分たちの最強の姿勢で固まり、8人の力を一体化して前へ出る。

スクラムとボールキャリーで前に出たいPR為房慶次朗。(撮影/松本かおり)


 対戦するウルグアイは「ロス・テロス」の愛称で知られる。前週はスペイン代表と対戦し、24-33と敗れている。
 日本とは2022年に2回対戦。東京と北九州でサクラのジャージーが勝った。

 前エディー体制の2015年、W杯前にも来日しており、その時も東京と福岡で日本が勝って2勝。両国間のテストマッチは今回で6回目となる。
 2005年の日本代表南米ツアーではモンテビデオで対戦して24-18とウルグアイが勝利。テストマッチ対戦成績は日本の4勝1敗だ。

 ウルグアイは2025年に次回ワールドカップの予選を控えている。チームは、それに向けて強化を進めている途中にある。

 キャプテンズラン取材後は、だいぶ慣れてきたシャンベリーの街へ。評判のいいレストランで鴨肉を食べた。
 テストマッチ後は祝杯といきたい。

フランスは鴨肉がうまい、うまい


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