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【日本代表】LOの先発に桑野詠真。ハーフ団は小山大輝、松田力也。イタリア代表戦のメンバー決まる
今シリーズ初登場となるSO松田力也。対応力の高さを示したい。(撮影/松本かおり)
2024.07.19
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【日本代表】LOの先発に桑野詠真。ハーフ団は小山大輝、松田力也。イタリア代表戦のメンバー決まる

ジャスラグ編集部

 過去に5回、テストマッチでイタリア代表と戦ったことがあるのに、リーチ マイケル主将はチームメイトに、相手について何も話していない。
「この試合は自分たちにフォーカスして戦います」
 取り組んでいる超速ラグビーの、現時点での到達点を見せる覚悟だ。

 日本代表(JAPAN XVも含む)のサマーシリーズ5連戦の最後、イタリア代表戦が7月21日、札幌ドームでおこなわれる。
 6月22日のイングランド戦には17-52、前週のジョージア戦には23-25と敗れた。テストマッチでの勝利を手にしたい。

 エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(以下、HC)は、「サマーシリーズの最後の試合。(力を出し切って)総括できる試合をしたい」と話した。
 準備の1週間を振り返り、「最高」と評価した。「攻守とも自分たちのスタイルに集中して戦う」と、指揮官も主将と同じ考えだ。

 FL下川甲嗣、SH齋藤直人がジョージア戦のファウルプレーで出場停止となっている。7月19日に発表された出場予定メンバーは、それを踏まえて決められた。

 下川不在のバックローは、ジョージア戦にLOで出場したリーチ主将が入る。今回は、7番を背負ってハードワーク。チームを前に出すモメンタムを作る。
 ノンキャップの桑野詠真が4番でプレーする。193センチと、インターナショナルレベルで目立つ高さはない。しかし、指揮官は「ハードワーカーでワークレートも高い。ラインアウトの技術も優れており、ワーナー(ディアンズ)の負担も軽減できる」と信頼する。リーチ主将も「チームにエナジーを与えてくれる存在」と太鼓判を押す。

 SHの先発の座は小山大輝がつかんだ。今シリーズでのプレータイムは長くないが、短い時間の中で好パフォーマンスを見せた。リーグワンでの経験値も高いだけに、「そのタフさを国際舞台で出すとき」(ジョーンズHC)。
 攻守とも、ブレイクダウン周辺でのコントロール役を担う。

地元・北海道で躍動したいSH小山大輝。(撮影/松本かおり)

 10番のジャージーは松田力也が着ることになった。
 豊富な経験を持つものの、これまでやってきたスタイルと超速ラグビーに求められるものは違う。
 その間にある違いを、準備を重ねる中で埋め、満を持してワールドランキング8位のアズーリ(イタリア代表の愛称)と対峙する。

 ジョーンズHCは、チーム始動からの日々を振り返り、「(試合の)結果には満足していないが、進んでいる方向は正しい。スピードに乗って連携していく(スタイルを完成させる)ことや、お互いをもっと知ることには時間がかかるが、特にアタック面については、そう感じている」とした。
 ただ、「もっと一貫性が必要」だ。

 リーチ主将も、「練習の質は毎週良くなって、選手たちのキャパ(シティー)が大きくなっています」と話し、「(試合や練習を)やればやるほど自信がついている」とチーム内の体感を言葉にした。

 実力を増す相手から勝利を挙げ、自信をさらに深めて次のタームに進みたい。
 高校時代(札幌山の手)を過ごした地での試合にリーダーは、「特別な場所。チームとしていい成績を残したい。多くの子どもたちに、日本代表の素晴らしいプレーを見せたい」と誓った。

◆イタリア代表戦 日本代表試合登録メンバー
①茂原隆由(静岡ブルーレヴズ/中大/187cm、116kg/2)
②原田 衛(東芝ブレイブルーパス東京/慶大/175cm、101kg/2)
③竹内柊平(浦安D-Rocks/九州共立大/183cm、115kg/5)
④桑野詠真(静岡ブルーレヴズ/早大/193cm、112kg/-)
⑤ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京/流経大柏/201cm、117kg/13)
⑥サウマキ アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ/トゥポウカレッジ/189cm、107kg/4)
⑦(C)リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京/東海大/189cm、113kg/86)
⑧ファウルア・マキシ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/天理大/187cm、112kg/7)
⑨小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ/大東大/171cm、74kg/1)
⑩松田力也(トヨタヴェルブリッツ/帝京大/181cm、92kg/38)
⑪長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ/早大/179cm、90kg/9)
⑫サミソニ・トゥア(浦安D-Rocks/摂南大/182cm、108kg/2)
⑬ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/豪・ボンド大/187cm、102kg/19)
⑭ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京/摂南大/177cm、95kg/10)
⑮矢崎由高(早大2年/桐蔭学園/180cm、85kg/2)

⑯坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ/帝京大/180cm、104kg/43)
⑰岡部崇人(横浜キヤノンイーグルス/関西学院大/180cm、105kg/1)
⑱為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/明大/180cm、108kg/2)
⑲サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ/NZ・ヘイスティングスボーイズ高校/202cm、120kg/4)
⑳テビタ・タタフ(ボルドー/東海大/183cm、124kg/17)
㉑藤原 忍(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/天理大/171cm、76kg/1)
㉒李 承信(コベルコ神戸スティーラーズ/大阪朝高/176cm、86kg/13)
㉓山沢拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/筑波大/176cm、84kg/8)

※カッコ内は所属、出身校、身長・体重、キャップ数の順。(C)は主将


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