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【Women’s College Sevens 2024】3連覇成る。日体大、追手門学院大の攻守を跳ね返す
大会MVPに選ばれたのは日体大の高橋夏未。(撮影/松本かおり)
2024.07.17
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【Women’s College Sevens 2024】3連覇成る。日体大、追手門学院大の攻守を跳ね返す

田村一博


 その場所にいるのは、誰もが仲間であり同志で好敵手。
 だからこそ勝てて最高に嬉しかった。

 7月13日、14日、熊谷、立正大学グラウンドで『Women’s College Sevens 2024/第11回大学女子7人制ラグビーフットボール大会』が開催された。
 最終日、小雨の降る中でおこなわれた決勝戦を制したのは日体大ラグビー部女子。追手門学院大女子ラグビー部VENUSに12-0のスコアで勝ち、3連覇となった。

全部員一丸となって3連覇を手に入れた日体大。(撮影/松本かおり)

 ファイナルは好ゲームとなった。前半は0-0。追手門学院大の厚いディフェンスが試合を引き締めた。
 試合開始直後から、優れたランナーを走らせて攻め続けた日体大。しかしピンクのジャージーはしつこく守り、ハードにタックルを見舞い続けた。

 左右両サイドを抜かれそうになっても必死にバッキング。ギリギリのところで止める。押し出す。
 猛タックルでノックオンを誘うシーンもあった。お互いの気持ちが伝わる7分間だった。

 先制点は後半1分だった。
 日体大は前半同様積極的に攻め続け、中盤でラインブレイク。好機に全員が反応し、トライラインを超える。
 コンバージョンキックも決まり7-0とした。

 しかし、追手門学院大の集中力は切れず、両チームの力が拮抗した展開は続く。
 7点差のまま試合は進み、試合は最終盤を迎えた。

 自陣深いところでボールを手にしたピンクのジャージーは攻めるしかない。全員が必死だった。
 そこに日体大が圧力をかけた。ミスを誘い、ボールを奪う。好機を逃さず、梅津悠月がインゴールにボールを置いた。
 フルタイムのホイッスルが吹かれると、紺×水色のジャージーが歓喜の輪を作った。

 大会後の表彰式が終わっても、樋口真央主将の笑顔は消えなかった。
「3連覇がかかっていたので負けられない。そんなプレッシャーがありながらも、ワクワクしながら楽しく試合ができたと思います」。

 苦しんだ前半を振り返り、「自分たちのミスが続いていたので、(ハーフタイムには)まず、そこをなくそう。しっかりスコアして勝ちに行こう、と。雨も降っていたので、自分たちのプレーを精度高くやろうと言いました」。
 後半、その成果が出た。

決勝戦では好ディフェンスを見せた追手門学院大。攻撃力もあった。(撮影/松本かおり)

 毎年、少しずつカラーが変わるのが大学ラグビーの特徴だ。キャプテンは、今年のチームについて、こう話す。
「大きい選手がいないので、個人個人で走り勝つことや、一人で勝てないところに2人で行こうと言っています。ディフェンスでは組織で戦うことを大事にしています」

 国内最高峰の大会、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズのコアチームでもある。
 今季は熊谷大会で、年間王者になった強豪、ながとブルーエンジェルスに勝った。外国人選手もいるチームも多いから、チャレンジ精神で戦いに臨むことが多い大会だ。

 しかし、この大会は同年代で覇権を争う。すべてのチームが、打倒・日体大の気迫で向かってくるのだ。いつもとは違う。
 樋口主将は、「本音で言うとプレッシャーはあります」と吐露する。
「実はみんな、『負けられない』と、試合に入るまではそわそわしています。ただ、始まっちゃえばニコニコしながらプレーできました」
 結果、欲しかったものを手にできた。

 大会MVPにチームメートの高橋夏未が選ばれたことについては、「大活躍でしたからね。文句なし!」と太鼓判を押した。
 高橋は4トライを挙げた走力以外にも、チームにモメンタムを与えるプレーを再三見せた。

 得点王は46得点(4T13G)の日体大・谷山美菜子。東京山九フェニックスの石田茉央が6トライで最多トライスコアラーになった。

3位決定戦の立正大×九産大・佐賀大・山口大連合。立正大が29-0と完封勝ち。(撮影/松本かおり)
3位に食い込んだ立正大。(撮影/松本かおり)
最終順位


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