logo
【JAPAN XV】「世代の改革」。マオリ・オールブラックス戦のメンバー発表。HO原田衛、 SH齋藤直人が共同主将
イングランド戦に続きHOで先発の原田衛。(撮影/松本かおり)
2024.06.27
CHECK IT OUT

【JAPAN XV】「世代の改革」。マオリ・オールブラックス戦のメンバー発表。HO原田衛、 SH齋藤直人が共同主将

ジャスラグ編集部


 先発の合計キャップ数は52。FWは33、BKは19の内訳だ。
 リザーブも含めた23人の合計キャップは75。ベンチスタートの8人のうち、キャップ保持者は2人しかいない。若いメンバーで漆黒の戦士たちに立ち向かう。

 6月29日に秩父宮ラグビー場でマオリ・オールブラックスと戦うジャパンXVのメンバーが発表された。
 同27日の19時過ぎから会見に出席したエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(以下、HC)は、「ジャパンXVは日本代表とはまったく違うチーム」とし、「若手にチャンスを与えること、現在のレベルを確認すること」が目的と話した。

「マオリ・オールブラックスは情熱的で、ハングリーさとプライドを持って戦うチーム。テストマッチ以外では世界でも最強と言っていい。自分たちの現状を知り、ベンチマークとなる試合」と続けた。

 ジャパンXVについては、「世代の改革」という表現もした。
「昨年のワールドカップのスコッドからは3名だけの出場です。非常に若いチームですが、1週間かけていい準備をした。イングランド戦でプレーした選手にとっては、(そのときの)学びを生かすいい機会」と続けた。

 共同キャプテンには、イングランド戦で初キャップを得たHO原田衛と、ベンチスタートとなるSH齋藤直人を指名した。
 指揮官は「(2人が)いいプレーをすることが大切」と話したのに続け、今後、日本代表も率いていく可能性も出てくることにも言及した。今回見せるリーダシップが、両者の今後のオプションを増やすことになる。

 原田は、「最初の20分、1週間やってきたことを全員でやる」との覚悟に続けて「個人的にはセットプレーをしっかりやる」。ゲームプランとFWの構想を理解してピッチに立つと話した。
 齋藤は前半を見つつ、出番が来たら、その時の状況に応じてプレーする。そして、「少しのチャンスがあれば必ずそこにアタックをしたい」と、積極さを出していく姿勢を打ち出した。

SOで先発の山沢拓也。「まだ若い」とエディー。(撮影/松本かおり)

 10番で起用する山沢拓也については、「まだ若いと思っている」(今年30歳になる)と言い、「今後ピークを迎える選手」との評価を口にした。
 ショートキックのスキルや、スペースを見つける目に期待する。準備期間に「若手を巻き込んでやってくれていた」とした。
 今後も10番と15番の両方のオプションを持ちながら起用を続けていく。

 SHで先発する小山大輝には、「(全体を)オーガナイズする強み」を出してほしい。ベンチスタートのHO佐藤健次については、「エネルギーに満ちている」と話した。
 20番の本橋拓馬に関しては、LOとFLの両方で可能性を探っていく。

「超速ラグビー」に関しては、このチームでも同じ意図をもってやっていくものとし、その本質は、とにかく速くプレーすればいいものではなく、スピードあるプレーの中で正しい判断を繰り返し、バランスよくプレーしていくことが大事と強調した。

 選手起用やユニットの組み合わせには、「試す」要素がたくさん入っている。しかし、結果と進化を両立させながら、前へ進み続けることだけは譲るつもりはない。

矢崎由高はこの試合でもFBで先発する。(撮影/松本かおり)

◆マオリ・オールブラックス戦 JAPAN XV試合登録メンバー
①三浦昌悟(トヨタヴェルブリッツ/東海大/180cm、115kg/10)
②(CC)原田 衛(東芝ブレイブルーパス東京/慶大/175cm、101kg/1)
③為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/明大/180cm、108kg/1)
④桑野詠真(静岡ブルーレヴズ/早大/193cm、112kg/-)
⑤小瀧尚弘(コベルコ神戸スティーラーズ/帝京大/194cm、110kg/11)
⑥下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス/早大/188cm、105kg/5)
⑦山本 凱(東京サントリーサンゴリアス/慶大/177cm、100kg/1)
⑧サウマキ アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ/トゥポウカレッジ/189cm、107kg/4)
⑨小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ/大東大/171cm、74kg/-)
⑩山沢拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/筑波大/176cm、84kg/7)
⑪根塚洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/法大/173cm、82kg/2)
⑫サミソニ・トゥア(浦安D-Rocks/摂南大/182cm、108kg/1)
⑬長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ/早大/179cm、90kg/8)
⑭ヴィリアメ・ツイドラキ(トヨタヴェルブリッツ/摂南大/184cm、97kg/-)
⑮矢崎由高(早大2年/桐蔭学園/180cm、85kg/1)

⑯佐藤健次(早大4年/桐蔭学園/177cm、108kg/-)
⑰岡部崇人(横浜キヤノンイーグルス/関西学院大/180cm、105kg/-)
⑱森山飛翔(帝京大2年/京都成章/180cm、109kg/-)
⑲サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ/NZ・ヘイスティングスボーイズ高校/202cm、120kg/3)
⑳本橋拓馬(帝京大4年/京都成章/192cm、118kg/-)
㉑(CC)齋藤直人(前・東京サントリーサンゴリアス/早大/165cm、73kg/20)
㉒高本幹也(東京サントリーサンゴリアス/帝京大/171cm、80kg/-)
㉓ニコラス・マクカラン(前・東芝ブレイブルーパス東京/帝京大/188cm、93kg/-)

※カッコ内は所属、出身校、身長・体重、キャップ数の順。CC=共同キャプテン

ALL ARTICLES
記事一覧はこちら