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【パリ五輪/男女セブンズ代表】石田吉平、平野優芽の両主将が決意表明。そして、新ジャージーがかっこいい
お披露目の新ジャージー。ファーストの赤が深い。セカンドは紺×白。(撮影/松本かおり)
2024.07.09
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【パリ五輪/男女セブンズ代表】石田吉平、平野優芽の両主将が決意表明。そして、新ジャージーがかっこいい

ジャスラグ編集部


 パリ五輪に出場する男女セブンズ日本代表が7月8日に都内で記者会見を開いた。
 冒頭のような決意表明をしたのは男子代表の主将を務める石田吉平だ。「パリの8万人のファンの前で自分たちのスタイルを貫いて勝ち、メダルを獲得したい」と話した。

 初戦の相手はニュージーランドと決まっている。
 世界トップクラスとの戦いを制して勢いをつけたいところも、男子代表はワールドラグビー・セブンズシリーズに参加できるコアチームから外れており、準備期間にトップチームとの戦いの中で揉まれる経験を積むことができていないのは不安材料ではある。

 しかし石田主将は、リスクを負ってでもチャレンジングなスタイルで強豪に挑むつもりだ。「自分たちのスタイルを貫ければどんな相手にも勝てる」と、信念を繰り返し口にした。
 はやい出足で圧力をかける。動き続ける。勇敢さを忘れてはいけない。研鑽と相手の研究をとことんやり切って初戦に臨む。

男子セブンズ代表は、ファンを魅了するスタイルで勝負。(撮影/松本かおり)

「より速く、より勇敢に。そんなスタイルを掲げています。大きな相手に対しても勇敢に立ち向かう姿を見せたら、たくさんの人たちを魅了できる。ラグビーを見たことがない人にも、僕たちの戦いで勇気を与えられたら、と思っています」

 サイモン・エイモー ヘッドコーチ(以下、HC)も、「世界中の人が日本のセブンズ、その戦い方を好きになるようなスタイルを実践して、観客を魅了するようなセブンズを見せたい」とし、「アンダードッグの立場だが、わくわくするような、革命的なプレーをすれば勝てると思っている」と前向きに意欲を示した。

 女子代表の平野優芽主将は、「東京オリンピックが終わってから、強いサクラセブンズを作るために一丸となって頑張ってきました。パリでは自分たちらしいラグビーを披露したい」と決意表明した。

 2シーズン連続でHSBCワールドラグビー・セブンズシリーズの舞台で戦った同代表は、2022-23シーズンのトゥールーズ大会で5位、2023-24シーズンのシンガポール大会で6位と、上位に迫る結果を残した。
 積み重ねてきたその経験を活かし、メダル獲得を実現させたい。

 平野主将は、トップ国と競り合うシーズンを連続して経験できたこと自体が自信になっているものの、トップ4は未知の領域で、コンスタントに8強以上に入れたわけでもないと足もとを見つめ、「大会までにさらに進化し続ける」と誓った。
 
「オリンピックという舞台は 4 年に一度の本当に大きな舞台。普段ラグビーを見たことがないような方からも自分たちの活躍や結果に注目してもらえると思っています。グラウンドに立っている7人全員がひたむきに体を張り続け、相手よりも動き続けるというラグビーをこの3年間、自分たちのこだわりとしてやってきました。それをパリでしっかりと披露できるように頑張りたいです」

「立つ、動く、戦う」を実践し続けるサクラセブンズ。(撮影/松本かおり)

 鈴木貴士HCは、セレクションポリシーについて「立つ、動く、戦うという3つの言葉をキーワードに、自分たちのこだわりとしてやってきました。ワールドシリーズを通し、それをしっかりと世界との戦いの中で再現できるメンバーを選びました」とした。

 また、全員に注目してほしいとしながらも、攻守に勢いをつける大谷芽生(めい)のプレーに期待を寄せる。
 相手の小さな綻びに全員で殺到し、崩すこともサクラセブンズは得意としている。大谷には、一の矢として相手に突き刺さってほしい。

 この日は新ジャージーの発表もあった。モデルとなって壇上に立った選手たちからは、「軽いけれど丈夫そう」、「深い赤がいい、「背番号が前にも入っているのがいい」と声が聞こえてきた。

 さらに、千代田区丸の内に設置された「パリ2024オリンピック 男女7人制ラグビー日本代表応援ベース」のお披露目もあった。

 これは丸の内2丁目ビル1階にある「Marunouchi Happ. Stand & Gallery」の店内外を男女7人制ラグビー日本代表に関する写真やロゴ等で装飾したもの。デジタルの寄せ書きシステムが店内に設置されるなど、ファンと選手をつなぐ場にもなる。
 7月8日〜31日の期間限定でのスペースとなる。

丸の内に設置された「パリ2024オリンピック 男女7人制ラグビー日本代表応援ベース」。左から桑井亜乃レフリー、平野優芽主将、石田吉平主将。(撮影/松本かおり)
カフェ内にはデジタルの寄せ書きシステムが設置されている。(撮影/松本かおり)

◆パリ五輪 7人制ラグビー男子日本代表内定選手(◎=主将)
◎石田吉平(横浜キヤノンイーグルス/167cm、75kg/2000.4.28)*
石田大河(日本ラグビー協会・浦安 D-Rocks/175cm、88kg/1997.10.1)
植田和磨(近大/176cm、83kg/2002.12.4)
奥平 湧(日本ラグビー協会・三菱重工相模原ダイナボアーズ/188cm、95kg/1999.5.26)
ケレビ ジョシュア(豊田自動織機シャトルズ愛知/190cm、100kg/1992.6.18)
古賀由教(リコーブラックラムズ東京/175cm、83kg/1998.8.28)
谷中樹平(トヨタヴェルブリッツ/177cm、77kg/2000.6.4)
津岡翔太郎(日本ラグビー協会、コカ・コーラボトラーズジャパン/181cm、85kg/1996.3.22)
野口宜裕(セコムラガッツ/170cm、77kg/1994.12.26)
福士萌起(日野レッドドルフィンズ/184cm、100kg/1999.3.11)
松本純弥(日本ラグビー協会・浦安D-Rocks/171cm、80kg/2000.3.17)
丸尾崇真(日本ラグビー協会・神奈川タマリバクラブ/185cm、94kg/1999.1.8)

※バックアップメンバー
本村直樹(三重ホンダヒート/184cm、88kg/1992.4.11)*
吉澤太一(日本ラグビー協会・レッドハリケーンズ大阪/175cm、80kg/1999.7.18)

▷カッコ内は左から、所属チーム、身長、体重、生年月日。
*は東京五輪経験者

◆パリ五輪 7人制ラグビー女子日本代表内定選手(◎=主将)
内海春菜子(YOKOHAMA TKM/160cm、60kg/2000.3.16)
大谷芽生(ながとブルーエンジェルス/162cm、51kg/2000.5.28)*
梶木真凜(自衛隊体育学校PTS/164cm、68kg/1999.9.20)*
三枝千晃(北海道バーバリアンズ ディアナ/167cm、68kg/1997.3.21)
田中笑伊(ながとブルーエンジェルス/167cm、65kg/1999.10.19)
堤 ほの花(日本体育大学ラグビー部女子/154cm、56kg/1997.6.19)*
中村知春(ナナイロプリズム福岡/162cm、64kg/1988.4.25)*
西 亜利沙(東京山九フェニックス/164cm、63kg/2004.5.29)
原 わか花(東京山九フェニックス/156cm、56kg/2000.1.6)*
◎平野優芽(ながとブルーエンジェルス/160cm、60kg/2000.3.15)*
松田凜日(東京山九フェニックス/170cm、73kg/2001.12.5)
水谷咲良(東京山九フェニックス/166cm、65kg/2003.12.13)

※バックアップメンバー
大竹風美子(東京山九フェニックス/170cm、67kg/1999.2.2)
辻﨑由希乃(ながとブルーエンジェルス/161cm、61kg/1994.6.21)

▷カッコ内は左から、所属チーム、身長、体重、生年月日。
*は過去の五輪経験者。中村は2016年大会出場

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