![「また来季、会いましょう」。スティーブンソン[クボタスピアーズ船橋・東京ベイ]が今季契約期間を終える](https://www.justrugby.jp/cms/wp-content/uploads/2025/03/KM3_1927_2.jpg)
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日本での第1章は『つづき』を楽しみにさせるものになったと言っていいだろう。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイのショーン・スティーブンソンが3月1日に鹿児島でおこなわれた東芝ブレイブルーパス東京戦に出場した。
同選手は今季のシーズン中にスピアーズと短期契約(3月1日まで)。予定通り、所属するチーフスに復帰し、すでに始まっているスーパーラグビー・パシフィックでプレーする。
同選手は28歳。ニュージーランド代表キャップ1を持つ好ランナーだ。2023年のスーパーラグビーは、17試合に出場して12トライを挙げる大活躍だった。
同年8月のオーストラリア戦でテストマッチデビューを果たした。
来日前の現地報道によると、スティーブンソンは2025年までニュージーランド協会と契約しているが最終年の契約を解除し、今季からのスピアーズでのプレーを望んでいた。
綱引きの結果、サバティカル(短期休暇)で、スピアーズでプレーすることが可能に。2025-26シーズンは、あらためて同チームでプレーする。
試合を重ねるごとにチームへのフィット感を高めたスティーブンソンの躍動に、スピアーズも今季最後まで在籍できるように交渉を続けたようだが、当初結ばれた通りの契約履行となった。
才能の海外流出が続くニュージーランド協会としては、特例を認めれば今後歯止めが効かなくなると考えたのだろう。
スティーブンソンのリーグワン2024-25で残した成績は、6試合に出場して5戦に先発(第5節〜第10節)。静岡ブルーレヴズ戦で挙げた2トライと三菱重工相模原ダイナボアーズ戦で決めた1コンバージョンキックで、計12得点だった。

3月1日のブレイブルーパス戦にも先発で出場も、27-31と敗れ、HIA(脳震盪の疑いによる一時退出)で12分間、ピッチの外へ出る時間もあった。
試合を終えたスティーブンソンは「終わり方は残念だったけど、スピアーズに所属した間、瞬間瞬間を楽しめた。このような機会を得ることができて感謝している」と話した。
スピーディーな日本スタイルのラグビーに刺激も得た。
「速い展開。そしてスキルレベルも高い。最初こそ(慣れるのに)少し時間はかかりましたが、自分のベストを出してプレーしました」
前節のブルーレヴズ戦で2トライを奪ったことについて、「周囲とのコミュニケーションとコンビネーションが高まった結果」と回想した。
来日直後、「日本を存分に楽しみたい」と言っていた。実際に焼肉、ラーメンをはじめとした食生活には満足したようで、「お米がおいしくて太りそうだったのでセーブした」と相好を崩した。
スカイツリーも訪れ、古着が好きなため下北沢にも行ったようだ。「ニュージーランドはまだ暑いので、夏服を持ち帰りたい」そうだ。
現在チーフスでのキャップ数は96。今季中に100に到達しそうだ。スーパーラグビー終了後、「9月頃にはまた来日し、ふたたびスピアーズに合流したい」と言う。
また、「チームが6月のリーグワンのファイナルを戦い、勝つように、ニュージーランドから応援します」と仲間たちへエールを送った。
フラン・ルディケ ヘッドコーチは、「彼はファンタスティックな選手で、確実にチームをよくしてくれた。6試合という短い期間でしたが、チャンスにいいパフォーマンスを出してくれました。今季もうプレーできないことは残念ですが、そこは自分たちにはコントロールできないところなので仕方ない。来シーズン、また一緒にプレーできることが楽しみです」と話した。